酒が飲めなくちゃ
成人式は日本の伝統的な行事であり、地域社会や家族が青年を祝う重要な節目です。2022年の成年年齢の引き下げにより、成人式を「18歳で行うのか、20歳で行うのか」という問題が浮上しました。
しかし、現在までにほとんどの自治体は「20歳で開催」にほぼ回帰しているようです。このコラムでは、これまでの動向や背景について詳しく見ていきます。
法改正による「成人年齢」の変化
2022年、日本では成年年齢（＝成人年齢とも言いますが、法律では成年年齢を用います）が20歳から18歳の誕生日に引き下げられました。
これにより、18歳は法的に「成人」とされ、契約や就職などの意思決定が可能になりました。一方で、飲酒や喫煙、公営ギャンブルの解禁は依然として20歳以上に制限されています。このため、社会的に「大人の自覚を持つ年齢」としては20歳が依然として重視されている状況です。
18歳の誕生日を迎えると、法的には「成人」として扱われますが、実生活ではまだ大人としての責任感を実感する機会が限られているとも言えます。そのため、これまでどおり20歳の誕生日が特別な節目として意識されることが多いのです。
18歳で「成人式」を行った自治体もある
一部の自治体では、法律に合わせて「18歳の成人式」を開催していました。例えば、以下の自治体です。
- 宮崎県美郷町: 2022年から18歳を対象に成人式を行っていました。
- 三重県伊賀市、大分県国東市も同様
あくまでも「成人」になるのは18歳なので、これは合理的な判断にも思えました。しかし、これらの自治体の中でも、現在は18歳での「成人式」の開催を取りやめ、20歳での「つどい」に移行する動きが増えています。
18歳での開催が減少している理由としては、参加者の進学や就職などで地元を離れるケースが多いため、参加率が低下することも理由に挙げられます。
20歳の「つどい」に固まりつつある
現在の動向として、20歳での形式を「成人式」から「20歳のつどい」や「二十歳を祝う会」に変更する自治体が増えています。ほとんどの自治体がこの形式と言っていいでしょう。
この変更により、これまでの成人式のような形式ばった式典ではなく、むしろ同世代の再会を楽しむ場としての要素が強調されつつあります。
20歳の誕生日を迎えると、飲酒や喫煙など、法的にも社会的にも「大人」としての行動が認められるため、多くの人がこの年齢を本格的な大人のスタートと感じているようです。
お酒を飲めることが「大人の証明」!?
- お酒を堂々と飲めることは、大人の体験として特別な時間です。
- 飲酒は自分の行動を管理しながら楽しむ責任感を学ぶ場でもあります。
現在、喫煙者が減少する中で、「大人の証明」としてお酒の存在はまだその役割を担っています。成人式後に友人や家族とお酒を楽しむことが「大人になった」という実感を得る重要な体験となっています。
特に20歳の誕生日を迎えてから初めて合法的にお酒を飲む経験は、多くの若者にとって忘れられない節目となりますね。
まとめ
法改正により「18歳の成人式」が注目されましたが、実務的な理由や社会的な意識から、多くの自治体が20歳での「つどい」に回帰しています。「成人式」という名称や形式は変化していますが、大人としての自覚を持つ節目としての意義は引き続き重視されています。
また、18歳の誕生日や20歳の誕生日といった特別な日が、それぞれの人生における新たな章の始まりとして認識される文化は、今後も受け継がれていくでしょう。